2005/10/18

ベーラ・アフマドゥーリナ「***」(1959)

ベーラ・アフマドゥーリナ

* * *

私の通り道には何年目だろうか
今もなお聞こえる、友たちの立ち去っていく足音が。
友たちのいつまでもぐずぐずして去ろうとしないその姿が
窓の外に見えるあの闇にはお誂えなのだ。

ほったらかしたままの友たちのこと、
彼らの家には音楽も歌もなく、
ただ、相も変わらず、ドガの娘たちが
青い羽を整え直している。

どうしたものか、どうしたものか、でも不安に目を覚ますことはない、
無防備なあなたたちがこんな夜中に。
裏切りを熱く秘めた思いが、
我が友たちよ、あなた方の目を曇らせているのだから。

おお、孤独よ、何とお前の性格のきついこと!
鉄製のコンパスを燦めかせ、
何と冷たくお前は円を描くことか、
当てにならぬ安請け合いなどには耳も貸さぬのだから。

さあ、私を呼び付けて勲章を授けるがいい!
お前の秘蔵っ子、お前によい子と言われて
慰めにしている私、お前の胸に身を寄せて
お前の青い冷たさで身を洗い清めるから。

忍び足で立たせておくれ、お前の森で、
そしたら、その緩慢な身振りの果てに
葉っぱを一枚見つけ、顔まで近付け、
そして孤児であることが至福なのだと感じて見せるから。

私にお前の蔵書の静寂を、
お前の演奏の厳粛な旋律をおくれ、
そうしたら、知恵のある私には忘れることが出来るから、
死んだ人たちのこと、あるいは、今もなお生きている人たちのことを

そうしたら、私は知恵と悲しみのことが分かるはず、
自分たちの秘められた意味を色んな物たちが私に打ち明けてくれるから。
自然は、私の両肩に寄り掛かり、
その子供じみた秘密を明かしてくれるから。

そしてその時、涙から、暗闇から
かつての卑しい蒙昧さから、
私の友たちの麗しき輪郭が
現れて、また溶けていく、再び。

1959